お迎えするということは
飼育をする際に最も気を付けなければならないことは?

「命を預かる」という自覚です。可愛いだけじゃ済まない現実もあります。病気になる、吠える、汚す——どんな時も“最後まで向き合えるか”が大事です。それができる覚悟があるなら、もうそれだけで素晴らしい飼い主です。
長生きしてもらうために、普段からどんなケアや病気への注意が必要か?

ごはん・水・睡眠。この3つのバランスを崩さないこと。歯磨きや爪切りも大事ですが、一番は“日々の観察”。昨日と今日の違いに気づけることが、何よりのケアです。「大丈夫かな?」と思った時点で病院へ。迷ったら、すぐ行くくらいでちょうどいいです。
おやつはどれくらいあげたらいい?

目安は「1日のカロリーの10%以内」。でも数字よりも、“ごほうび”としての意味を大切にしてほしいです。何かできた時、頑張った時に「えらいね」と気持ちをこめてあげる——それが一番のコミュニケーションになります。
ストレスの少ない首輪はありますか?

軽くて柔らかい素材、そして「安全バックル付き」がおすすめ。無理に首を締めるタイプはストレスの原因になります。慣れさせるには短時間から。おやつや撫でながら「つけたらいいことがある」と覚えさせると受け入れやすいです。
猫にとってストレスの少ない環境を作るとき大事なことは?

猫は自分のペースを大切にします。「かまいすぎず、そばにいる」距離感が理想。高所へ登れるタワーや隠れ家があると安心。音や匂いにも敏感なので、静かで落ち着いた空間づくりを。“猫が主役で、人が脇役”くらいの意識でOK。
7歳くらいの猫、最近元気がない。去勢と関係ある?(オス)

去勢で発情行動は落ち着きますが、元気のなさは別要因かも。7歳はシニア期なので腎臓・肝臓のチェックを。「いつもと違う」と感じたら早めに病院へ。早期発見が何よりのケアです。
爪切りが大変なイメージ…どうしてる?

苦手な子は多いので、“切る練習”より“触る練習”から。足先に触る→おやつ→少し切る→褒める…と段階的に。無理ならトリマーさんや病院に頼るのもアリ。
動物病院の費用はどのくらい?

病院で差はありますが、ワクチンや健診で年1〜2万円、治療は数万円〜十万円超も。だからこそ“備え”が大事。お金より「助けたい気持ち」を優先できる準備を。
老犬・老猫への向き合い方は?

“できなくなる”を悲しむより“今できること”に目を。日向ぼっこ、ゆっくり散歩、やさしい声かけ——それだけで安心します。老いも、共に生きる時間の一部です。
大型犬を飼うときの部屋の広さは?

広さよりも“過ごし方”。自由に寝転べるスペースと動ける通路、そして滑らない床が重要。大型犬は足腰に負担がかかるのでラグやマットでサポートを。
匂いや抜け毛の対策は?

換気と掃除が基本。ただ、匂いが強い時は皮膚や歯のトラブルのサインのことも。ブラッシングやシャンプーの“ついでチェック”で早期発見を。
犬にシャンプーは必要?

必要。ただし頻度は個体差あり。月1回で十分な子もいれば、皮膚トラブルで週1の子も。人用シャンプーはNG(pHが違うため)。低刺激を選んで。
パッケージにあるごはんの量は合ってる?

あくまで“目安”。年齢・体格・運動量で変わります。うんちの状態が良く体型がキープできていれば適量。数字より“日々の観察”で調整を。
毎回ごはんのたびにもどす。何が合ってない?

早食い・空腹時間が長すぎる・粒が大きい等が原因かも。まずは少量を回数分けで。改善しないなら消化器の問題の可能性もあるので受診を。「吐く」はSOS。
大型猫の食費はどのくらい?

月に5,000〜1万円程度が目安。量でカバーするより質の良いフードを適量のほうが、健康的で長生きにつながりやすいです。
動物は言葉で伝えられないから、代わりに“表情と仕草”で話しています。飼うってことは、それを読み取る努力をすること。小さな変化に気づける人こそ、ほんとの優しい飼い主です。